好きな洋画は何かと聞かれたら、間違いなくマリオ・プーゾ原作の「ゴッドファザー」シリーズか、トマス・ハリス原作の「羊たちの沈黙」シリーズと答える。両作とも稀代の悪役が輝いているのだ。今回のハンニバル・レクターは「羊たちの沈黙」シリーズに登場し、博識で気品のある振る舞いと優雅な趣向性を持ちながら、裏に強烈な狂気を孕むというその異質な精神病質的人物像から、唯一無二の悪役としてカリスマ的な人気を誇っている。
ハンニバル・レクターは名門貴族の末裔で2歳で読み書きを覚え、6歳までに英語、ドイツ語、リトアニア語を習得、青年時代に剣術の心得を習得、その後、医師の道へ進み、精神医療に関する豊富な知識だけでなく、高等数学、理論物理学、古文書学、美術、古今東西の歴史にも精通するといった天才である。
そのハンニバル・レクターを語る上で外せないのが、美食と食人である。幼少期に妹のミーシャを失ったことが彼の怪物性を目覚めさせ、人を殺し、食すという常軌を逸した異常性こそただの天才で収まらない彼の魅力を際立たせている。そんなハンニバル・レクター博士のを元にした料理本が、今回の「ハンニバル・レクター博士の優雅なお料理教室」である。
かなり細かいレシピが記載された料理本で豪奢、高貴でありつつ、何処かダークさを感じさせ、とてもハンニバル・レクターさながらの人を引き込む魔力に満ちている。全ての料理が美味しそうだが、中には食材が入手困難なものもある。実際に調理出来なくても読んでるだけで独特の雰囲気を醸し出す完成度の高い本に思う。
なお、この本は映画の作品ではなく、ドラマ「ハンニバル」がベースとなっている。
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